
本日は、花瓶と花を描いた。
背景を暗くすることで、花がいっそう生きるような感じがする。
というわけで、背景ぼかしの、床は白くしたほうがいいと思った。
にじみを味方にする水彩画の描き方
How to use watercolor blooms as an expressive tool
水彩画を描いていると、「思った通りにいかないにじみ」に悩むことがあります。
コントロールしきれない水と色は、時に失敗の原因のように感じられるかもしれません。
Watercolor is not about control.
It is about dialogue with water.
下描きを描き込みすぎない理由
Leave space for water to speak
この作品では、下描きは最低限にとどめています。
形を決めすぎると、水彩特有の偶然性が入り込む余地がなくなってしまうからです。
特に花や植物モチーフの場合、
「正確さ」よりも「気配」や「存在感」を大切にしています。
輪郭を曖昧にすることで、見る人の記憶や感情が入り込む余白が生まれます。
Less lines, more feeling.
That is one of the keys.
にじみを計算するための水分量
Controlling water without forcing it
完全に偶然に任せているわけではありません。
背景部分では、紙をしっかり湿らせてから色を置き、
モチーフ周辺では水分量を少し抑えています。
ポイントは
・筆に含ませる水の量
・紙の湿り具合
・色を置くスピード
この3つを意識することで、
「偶然だけど、狙っている」にじみが生まれます。
You guide the water, not command it.
色数を絞ることで生まれる統一感
Limited colors, deeper atmosphere
使用する色はあえて多くしすぎません。
グリーン、ブルー、少量の暖色。
色数を絞ることで、画面全体に静かな統一感が生まれます。
結果として、
花が「花そのもの」ではなく
感情や記憶の象徴のように見えてくるのです。
This is not a flower painting.
It is a quiet emotional landscape.
仕上げでやりすぎない勇気
Knowing when to stop
水彩画で最も難しいのは「やめ時」です。
描き足せば整うように感じても、
実は最初のにじみが一番美しいことも多い。
この作品も、
「まだ描ける」気持ちを抑えて筆を置きました。
静けさを残すことが、この絵にとって一番大切だったからです。
Stopping is also a technique.
まとめ
水彩画は、上手く描こうとするほど遠ざかることがあります。
でも、水と色に少し委ねてみると、
自分でも予想していなかった表情に出会える。
この作品は、
にじみを失敗ではなく、表現として受け入れる
そんな姿勢から生まれました。
もし今、水彩で迷っているなら、
一度「整えない勇気」を持ってみてください。
きっと、絵が少しだけ自由になります。