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森を歩く旅人
森の奥には、静かな風が流れていた。
葉のこすれる音、遠くで鳴く鳥の声。人の気配はほとんどない。
その道を、一人の旅人が歩いている。
灰色の髪をした若い女性。
大きな荷物を背負い、ゆっくりと森の奥へと進んでいく。
彼女は旅をしていた。
世界を見て回るためではない。
「探すため」だ。
遠い昔、ある村に伝わる話があった。
この森の奥には、
種の精霊が住んでいるという。
その精霊に出会った者は、
新しい命の力を授かると言われていた。
枯れた土地に花を咲かせ、
失われた森を蘇らせる。
そんな不思議な力。
彼女の故郷は、今、枯れた大地になっていた。
川は細くなり、木々は弱り、花はほとんど咲かない。
だから彼女は旅に出た。
本当に精霊がいるのか、
それは誰にも分からない。
それでも――
歩く。
森の奥へ。
ふと、風が吹いた。
目の前の草が揺れ、小さな種がふわりと空に舞う。
旅人は足を止めた。
その瞬間。
どこからか、やわらかな光が差し込んだ。
「ここだよ」
そんな声が聞こえた気がした。
彼女は静かに振り返る。
森の奥には、まだ見ぬ世界が広がっている。
旅は、まだ始まったばかりだった。
ペン画+水彩で描くファンタジーイラストの描き方
今回は、ミリペンと水彩を使ってファンタジー風のイラストを描いてみました。
私のスタイルは、ペン画を主体にして水彩を補助として使う描き方です。
水彩を主役にするのではなく、あくまでペンの線を生かす。
そのため、色は薄く、空気感を作るように使います。
この記事では、今回のイラストの制作過程と、ペン画と水彩を組み合わせるコツを紹介していきます。
①まずはラフスケッチ
最初は鉛筆で簡単なラフを描きます。
今回は、森を旅する人物をイメージしました。
横顔にすることで、静かな雰囲気や物語性を出しています。
ラフの段階では、細かく描き込む必要はありません。
・人物の向き
・体のバランス
・荷物などの装備
このあたりが分かれば十分です。
むしろ描き込みすぎると、ペン入れの時に線が固くなってしまうことがあります。
②ミリペンでペン入れ
ラフができたら、ミリペンで線を入れていきます。
今回使ったのは、細いタイプのミリペンです。
細い線は繊細な表現ができるので、ファンタジーイラストと相性が良いです。
ポイントは、線を均一にしないことです。
例えば
・顔の輪郭は少し強めの線
・髪の毛は軽い線
・服のしわは細かく
このように線の強弱をつけると、立体感が出てきます。
また、影をつけるときはクロスハッチング(線を重ねる技法)を使うと、ペン画らしい雰囲気が出ます。
③水彩で色をのせる
ペン入れが終わったら、水彩で色をのせていきます。
ここで大切なのは、塗りすぎないことです。
ペン画の魅力は線にあります。
水彩で濃く塗りすぎると、その線の良さが消えてしまいます。
今回の塗り方はとてもシンプルです。
・肌は薄いオレンジ
・服は落ち着いた茶色
・背景は淡い緑
色を軽く置くだけで、雰囲気が出ます。
水彩は「塗る」というより、
空気を置くような感覚で使うと、ペン画と相性が良いです。
④背景は描きすぎない
ファンタジーイラストでは、背景を描きすぎないのも一つの方法です。
今回のイラストでは、森の雰囲気だけを軽く表現しました。
草や葉を少し描くだけで、
「森の中」というイメージが生まれます。
すべてを描かなくても、
見る人の想像力で世界は広がります。
まとめ
ペン画と水彩を組み合わせると、独特の空気感を持ったイラストを描くことができます。
今回のポイントをまとめると
・ペン画を主体にする
・水彩は薄く使う
・線の強弱をつける
・背景を描きすぎない
この4つを意識するだけでも、雰囲気のあるイラストになります。
ペンと水彩の組み合わせは、シンプルですがとても奥が深い表現方法です。
これからも、いろいろなファンタジーイラストを描いていきたいと思います。