静かな廃墟に佇む獣|ペン画で描く幻想世界の作り方

YouTube用、ドローイング動画撮りました。



STORY

かつてここには、人々の暮らしがあった。

石で組まれた建物、空へ伸びる塔、風を受けて揺れる木々。
それらはすべて、時の流れに取り残され、今では静かな廃墟となっている。

誰もいなくなったはずのこの場所に、ひとつの気配があった。

大地を踏みしめる音。
草をかき分けるような、ゆっくりとした動き。

それは一頭の獣だった。

大きな体を持ちながら、その瞳はどこか穏やかで、
まるでこの場所を“守っている”かのように佇んでいる。

遠くには、小さな人影が見える。
旅人たちだろうか。

彼らはまだ気づいていない。
この場所がただの廃墟ではないことを。

風が吹く。
雲がゆっくりと流れる。

そして獣は、ただ静かにそれを見ている。

争うでもなく、追い払うでもなく、
ただそこに「存在している」。

ここは滅びた場所ではない。
役目を終え、静かに眠る世界。

そして、その眠りを見守る者がいる。

人が去ったあとも、世界は終わらない。
むしろそこから、新しい物語が始まるのかもしれない。



■描き方(ペン画・構図解説)

●① 大まかな構図を決める

まずは「奥行き」を意識するのがポイント。

  • 手前:獣(主役)
  • 中景:人影
  • 奥:廃墟・建物

この3層構造にすることで、シンプルな線でも世界に深みが出る。
手前と奥を描くことで、遠近法を表現している。





●② 主役は“シルエット重視”

今回の獣は細かく描きすぎないのがコツ。

  • 外形(シルエット)をしっかり取る
  • 中の線は軽めでOK
  • 毛並みは“流れ”だけ意識

これだけで「存在感」が出る。

描きこんでもよし。




●③ 廃墟は“情報量を少し増やす”

背景の建物は、主役とのバランスが大事。

  • 窓やヒビを少し描き込む
  • 完璧に描かず“崩れ”を入れる
  • あえてラフにすることで雰囲気UP

「描き込みすぎない+適度な情報量」がコツ。



●④ 木と雲で世界観を作る

自然物は“丸み”で描くと優しい印象になる。

  • 木 → モコモコした塊でOK
  • 雲 → 流れるように横に広げる

これだけで一気に幻想感が出る。

木と雲は、雰囲気で描くといい味が出たりする。
自分の好きなように表現してみよう。


●⑤ ペンの強弱で空気感を出す

線の強さを変えるだけで、絵は変わる。

  • 手前 → 濃く・太く
  • 奥 → 薄く・細く

これで自然に遠近感が生まれる。

また、ペンの太さを何本か持っていると、表現が増す。
今回は1本で描いたけど。








この作品のポイントは「静けさ」。

・動きすぎない
・描きすぎない
・でも“気配”はある

このバランスが、幻想的な世界を作っている。

派手さはないけど、じわっと心に残る。
そんな絵は、シンプルなペン画だからこそ描ける。

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